大社駅 ('09年3月29日)
 
 
 
大社駅は島根県の出雲市にあり、
出雲市駅から分岐する
大社線」の終着駅でした。

この駅から15分程歩いた所に
有名な「出雲大社」があり
多くの参拝客がこの駅を利用していました。

しかし1990年に大社線は廃止となり
大社駅の駅舎だけが残りました。

2004年には「重要文化財」に指定され
昔の面影を今も大事に残しています。

一畑電鉄探訪の際に立ち寄った時の様子を
レポートいたします。

画像をクリックすると拡大画像が出てきます。
出雲大社方面からレンタカーでやってきて
交差点を曲がると・・・「うわっ!」
いきなりデーンと構えた立派な駅舎が
目に飛び込んできました。
この立派すぎる建物は
1924年、なんと大正13年に建てられたもので
歴史的にも大変貴重な建物です。
2004年には国の重要文化財に指定され、
近代化産業遺産にも認定されています。
正面玄関の脇には
簡単な案内が書かれていました。
おそるおそる駅舎内に入ると
これまた豪華で立派な造り・・・。
思わず溜息が出てしまいそうです。
当時は大層賑わっていたんだろうなぁ・・・と
昔の光景を思い浮かべてみました。
駅舎内に掲げてある時刻表や看板は
大社線が廃線になった当時のまま・・・。
ちょっと切ない気持ちになります。

改札を通り、ホームへ行くと
ホームの長さがとても長いことに気がつきます。

昔は急行「出雲」や「大社」「だいせん」など、
他にも臨時団体列車などが乗り入れてきたので
ローカル線とはとても思えない
立派な駅だったんですね。

ホームには
使われなくなったポイントの機器が
置かれていました。

間近に見ると意外とデカイ(!)

昔の書き方で書かれた「精算所」
駅周辺の「名所案内」

どれも古き良き旅情が感じられます。
こんなの、見つけた♪

こういった「遊び心」に
心のゆとりを感じますね〜。
大好きです、こういうの。
正規の改札口とは違う所に
大きな改札口があります。
これは大勢の団体客などを捌(さば)く時の
専用の改札口なんですね。

こんなところも大社駅ならではのもの。
ホームにはD51 774号機蒸気機関車が
静態保存されています。
手入れがキチンとされていてとてもカッコいい☆

キャブの横には
タブレットキャッチャーも付いていました。
もはや鳴ることもない汽笛。

昔はこの辺でたくさん鳴り響いていたんですね。
SLの先の線路は道路で断ち切られ・・・。
もはやここから東京を目指すことはできないのです。


さて、再び駅舎に戻ってみましょう。


駅舎内の一角には「展示スペース」が設けられており、
この時は『レトロ鉄道展』を開催していました。
昔懐かしいものがいっぱい。
タブレットやヘルメット、
「出雲」のヘッドマークなど
当時を偲(しの)ばせる展示品が
たくさんありました。
1年前に訪問した小坂鉄道では
まだ現役だった「タブレット閉塞器」も
展示されていました。

その小坂鉄道も今では既に過去のもの・・・(涙)


ここで閉館時間となり、
我々は大社駅を後にしました。

今では列車が行き交うことのない建物ですが、
当時は活気溢れる立派な「駅」だったことが
ものすごく伝わりました。


 

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